賞賛する

「賞賛する」を意味する動詞がアラビア語には色々とありますが、アラビア語を母国語とする人にそれらの動詞の違いについて教えてもらった結果は次のとおりです。
(1)→(5)の順で、賞賛の度合が低くなっていきます。

(1)「مجد」(Ⅱ形)、「بجل」(Ⅱ形)
この2語は賞賛の程度が高く、「大いに賞賛する」、「絶賛する」という意味になります。

(2)「فخم」(Ⅱ形)
次いで賞賛の程度が高い語です。

(3)「مدح」(Ⅰ形で用いられるのが一般的で、Ⅱ形は動名詞として使われることが多い。)
一般的な「褒める」、「賞賛する」という意味です。

(4)「أشاد」(Ⅳ形)
(3)より程度の低い「賞賛」ですが、ある人物を賞賛すべきかどうかについて意見が分かれる中で、自分はその人物を賞賛という意味合いがあり、周囲には反対意見がある中で、独自の見解に基づき(自分はその人物を)賞賛するということです。

(5)「أثنى」(Ⅳ形)
(3)より程度の低い「賞賛」で、語根が数字の「2」であることから想像されるとおり、誰かがある人物を一番に(初めに)賞賛するのではなく、誰かが賞賛したのに続いて(倣って)、2番目や3番目(或いはそれ以降)に賞賛するという意味になります。

(6)「سبح」(Ⅱ形)
この語は通常「神への賞賛」を意味します。

(7)「حمد
この語は賞賛したり褒めるというよりも、「感謝する=شكر」という意味合いの強い語です。