アラビア語の最近のブログ記事

حبوب لقاح العسل

先日、「شاي حبوب العسل」と書かれたお茶をプレゼントで頂きました。
これは何だろうと調べるうちに、ミツバチ関連食品の名称が本辞書では登録されていないことに気づきました。
因みにこのお茶は、飲んでみると、プロポリスの味がしました。

حبوب العسل」は、「حبوب لقاح العسل」が正式名称のようで、日本語訳は「花粉荷」や「ビーポーレン」となっているようです。

プロポリス、ロイヤルゼリー、蜂蝋(蜜蝋)などをこの機会に登録しておきました。

湾岸ではイエメンのハドラマウトの蜂蜜は大変人気なようで、イエメン産の蜂蜜を売る店をよく見かけます。




新型コロナウイルス

紙媒体の某日本語-アラビア語-英語辞典で、「新型コロナウイルス」の訳を「فيروس كورونا المستجد」と記してあり、気になったので、アラビア語を母国語とする人に確認したところ、以下の回答がありました。

非限定の「新型コロナウイルス」は、「فيروس كورونا مستجد」となる。
限定の「新型コロナウイルス」は、「فيروس الكورونا المستجد」が文法的には正しい。
それは、例えば、「مدرس المدرسة الجديد」(学校の新米教師)と書かれるとのと同じである。
فيروس كورونا المستجد」という表記が見られることは、アラビア語文法が理解されていないことを意味し、残念である。

なお、語数の多い「مستجد」を使わず、一般的な「جديد」を使う方が自然に聞こえるとの指摘もありました。

(OS、ソフトの)インストール

コンピュータ上でのOSやソフトウェアの「インストール(する)」を意味する語は、「ركب」、「تركيب」だけだと思ってたのですが、「ثبت」「تثبيت」にも同様の意味があると知りました。

アラビア語を母国語とする人に念のために確認しましたが、これら2語は意味上の差異なく、OSやソフトウェアのインストールの意味で使われる語であるとのことでしたので、中級辞書で反映させておきます。

معدل النمو السنوي المركب

表題の経済用語は、「年平均成長率」(CARG=Compound Average Growth Rate)のことで、一定期間における各年の成長率(国家収入や企業の売り上げの伸び率)を幾何平均したものであるとのことです。
国家や企業の成長性や将来性を分析する指標で、近年よく見かける表現になっています。
مركب」(Ⅱ形受動分詞)には、「幾何平均された」、「相乗平均された」という意味があると理解されます。

他方で、「معدل النمو السنوي」(年間成長率、AGR)は、単純平均を用いるので、期間内の変動が大きいと成長率が過大に或いは過小に評価されてしまう恐れがあるとのことです。AGRは一年当たりの正確な成長率を把握するために使われると説明されていました。

لا يجب أن

紙媒体の某日本語-アラビア語-英語辞典で、「لا يجب أن」を「~してはならない」と訳してありましたが、これは誤りです。

アラビア語を母国語とする人でも誤って理解されているところがあるようで、誤用法を嘆くサイトも散見されます。

لا يجب أن」は、「~をする必要はない」という意味になります。

他方で、「يجب ألا」は、「~してはならない」、「~すべきでない」になります。



خبيث

同じような話は以前にこのブログで書いているかもしれません。

خبيث」の複数形については、HANS WEHRの辞書からそのまま引っ張ってきたのだと思いますが、
خابثون」、「خبث」、「خبثاء」、「أخباث」、「خبثة」を中級辞書で登録してあります。

このうちどれが現代アラビア語として使われてるのか調べてみると、「خابثون」と「خبثاء」だけでした。

よって、それ以外の複数形は削除しました。

現代アラビア語で使用されている複数形を突き止めるのは大変な作業ですが、この辞書を「現代アラビア語辞書」として編集している以上、現在使われる語と使われない語を出来る範囲で調べながら、登録作業を進めていきたいと思います。


中級辞書Ver.6.48のアップロード

-アラビア語-日本語電子辞書データ更新報告-

辞書名:中級辞書Ver.6.48

登録語彙数:64,800

辞書の説明:(Ver.6.46から)新規に200語の追加、約40語の既登録語の訂正の実施。

特記事項:ダウンロード用パスワード内の数字を本年の西暦に変えて利用して下さい。

٢٣.٤٥%

アラビア語文法の中で、動詞と数詞が難しいのはよく知られていると思います。

先日、表題の表現がどう読まれるのか分からず、アラビア語を母国語とする人に確認したのですが、「ええっ?」と考え込まれ、「調べてみる」とすぐには回答をもらえなかったです。
母国語とする人にとっても簡単な話ではなかったようです。

順に考えていきましょう。

٢٣%」という%(百分率)表記の読み方は、文法書などで説明されていますので、ご存知だと思います。
ثلاثة وعشرون في المئة」となります(「في」は「ب」でも可)。

٢٣.٤%」については、小数点は「فاصلة」を使うのが一般的ですので、
ثلاثة وعشرون فاصلة أربعة في المئة」と読まれます。

そして本題の「٢٣.٤٥%」ですが、
ثلاثة وعشرون فاصلة خمسة وأربعون من مئة في المئة」と読まれることのことでした。

以上は主格としての書き方ですので、属格や対格の場合には、
عشرون」や「أربعون」はそれぞれ、「عشرين」や「أربعين」となります。

数字を使う表現は、そのまま数字を書けば簡単ですが、それを読むのは結構難関なようです。

خصم

فريق الخصم」という表現があったり、「الفريق الخصم」という表現も見かけるので、どうなってるのかとアラビア語を母国語とする人に照会しました。

その結果は以下のとおりでしたので、参考にして頂ければと思います。

خصم」は名詞であるが、形容詞としても使われるのが最近の用法である。

فريق الخصم」は「敵」に重きを置いた表現で、「敵のチーム」という意味となる。

他方で、「الفريق الخصم」の表現については、「خصم」は「相手方の」という形容詞となり、「相手チーム」とか「対戦チーム」と訳するのが適当であろう。

但し、メディアの報道等において、これら2つの表現に微妙な差異があるようには扱われていない。

簡単な説明を付して、中級辞書でこれら表現を登録しておきたいと思います。



正解者

質問や問題に対する「正解者」とか「答えの合っている人」。
こういう表現は、なかなかすぐにアラビア語として出てきません。

まず、「正解」は、「إجابة صحيحة」が一般的です。

「正解者」については、「أصحاب الإجابات الصحيحة」と言われるようです。
上記表現は、より正確には、(複数の)回答が正しい(複数の)正解者ということになります。