アラビア語の定冠詞(4)

 「アラビア語の定冠詞(2)」で、「アラビア語で一般の事象を表現する際に、主語が人間や動物の際には、それらを複数形にするのが普通。物の場合には単数形でも複数形でもどちらでもいいが、単数形の場合が多い」と書きましたが、このルールに当てはまらないものもあるようです。

 例えば、「雨の日は彼は家から出ない」という文章のアラビア語は、  「لا يخرج من البيت في الأيام الممطرة 」となります。

 「雨の日は」の「في الأيام الممطرة 」を単数で「في اليوم الممطر 」とすると、「その雨の日に」という意味になり、「雨の日に(when it rains)」とは理解されにくいようです。

 車、テレビ、時計、パソコン、電話、財布のような物質名詞とは違う日、月、年などを表す名詞(こういう名詞は何と呼ぶのでしょうか?)では、複数形にしないと一般性を表せないようです。その辺りについてアラブ人に聞いてみましたが、うまく説明できないようで、ケーズバイケースで覚えていくしかないと苦し紛れに言っていました。定冠詞による一般性(単数・複数別)については、もう少し調べてみたいと思います。

 因みに、上記文章の「في」 以下の名詞句を非限定の単数形とすれば、「لم يخرج من البيت في يوم ممطر 」の文章は、「ある雨の日に彼は家から出なかった」という意味になり、「في يوم ممطر 」は、
في يوم من الأيام الممطرة 」の意味で、ある特定の雨の日を意味します。