2024年3月アーカイブ

ブサイナ王女

最近妻が知り合ったバーレーン人女性の名前が、「ブサイナ」さんだったので、妻は「ブサイナ」というお名前は「子猫」という意味ですよねとその女性に尋ねたら、「بسينة」ではなく「بثينة」だと言われたとのこと。

昔、オマーンで勤務していたときに、ブサイナ王女の話を初めて知りました。
当時、ネット上では王女の名前が「بسينة」と書かれていたのを記憶していますが、今改めて検索すると「بثينة」と記されています。

アラビア語を母国語とする人に確認したところ、「بثينة」は、女性の名前として使われるが、古風なイメージがあるとのことでした。
また、「بثينة」は「بثنة」の縮小名詞で、「بثنة」は「土が柔らかい肥沃な土地」を意味するらしいですが、使われることはほぼない語であるとのことでした。

بسينة」は「子猫」や「可愛い女性」の意味があり、レバノンやシリアでは一般的に使われる女性の名前であるとのことでした。
アラビア語を母国語とするエジプト人は、女性名としてエジプトでは「بسينة」は全く使われず、「بثينة」は使われるとのことでした。

ブサイナ王女については、日本語で検索すると多くのサイトで触れられていますので、ご存じない方はそれらのサイトを読んでみて下さい。
日本人からすると興味深い話であり、神戸出身の私にとっては一層興味深く感じますが、オマーン側からすればあまり知られたくない話であるのかもしれません。


حبوب لقاح العسل

先日、「شاي حبوب العسل」と書かれたお茶をプレゼントで頂きました。
これは何だろうと調べるうちに、ミツバチ関連食品の語が本辞書では登録されていないことに気づきました。
因みにこのお茶は、飲んでみると、プロポリスの味がしました。

حبوب العسل」は、「حبوب لقاح العسل」が正式名称のようで、日本語訳は「花粉荷」や「ビーポーレン」となっているようです。

プロポリス、ロイヤルゼリー、蜂蝋(蜜蝋)などをこの機会に登録しておきました。

湾岸ではイエメンのハドラマウトの蜂蜜は大変人気なようで、イエメン産の蜂蜜を売る店をよく見かけます。




新型コロナウイルス

紙媒体の某日本語-アラビア語-英語辞典で、「新型コロナウイルス」の訳を「فيروس كورونا المستجد」と記してあり、気になったので、アラビア語を母国語とする人に確認したところ、以下の回答がありました。

非限定の「新型コロナウイルス」は、「فيروس كورونا مستجد」となる。
限定の「新型コロナウイルス」は、「فيروس الكورونا المستجد」が文法的には正しい。
それは、例えば、「مدرس المدرسة الجديد」(学校の新米教師)と書かれるとのと同じである。
فيروس كورونا المستجد」という表記は、理解できなくはないが、アラビア語文法に則っておらず、残念である。

なお、語数の多い「مستجد」を使わず、一般的な「جديد」を使う方が自然に聞こえるとの指摘もありました。

(OS、ソフトの)インストール

コンピュータ上でのOSやソフトウェアの「インストール(する)」を意味する語は、「ركب」、「تركيب」だけだと思ってたのですが、「ثبت」「تثبيت」にも同様の意味があると知りました。

アラビア語を母国語とする人に念のために確認しましたが、これら2語は意味上の差異なく、OSやソフトウェアのインストールの意味で使われる語であるとのことでしたので、中級辞書で反映させておきます。