2001年7月アーカイブ

動詞派生形

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 ご存じの通り、アラビア語の動詞には派生形があり、派生形には大体の意味傾向があります。Ⅱ形 に強意を示す場合があったり、Ⅳ形に使役の意味があるのはその例です。
 動詞派生形のⅠ形とⅤ形で同じような意味でありながら、実は意味が微妙に違ってくるものがあり、こういう場合は注意しておく必要があります。少し例を挙げてみます。
 「傘を持たずに外出したら、大雨が降って、ずぶぬれになって家まで歩いた」という時の「歩いた」には、مشى を使うのが適当です。これをتمشى とⅤ形にすると意味がおかしくなります。Ⅴ形には、自発的に進んで軽快に歩くという意味があるからです。いやいや仕方なしに歩く場合に は、一般的に「歩く」の意味のمشى になります。
 وصل は、場所や物事に到達するという意味で使われますが、Ⅴ形のتوصل になると物事に達する意味では使えますが、場所に到達する意味では使うことが出来なくなります。
صولنا إلى البيت
我々は家に着いた。
توصلنا إلى النتيجة
我々は結論に到達した。(この場合Ⅰ形のوصل を使うことも可能。)
 こういう派生形の微妙な意味の違いについて電子辞書では、出来るだけ説明を加えるようにしていきたいと思っています。

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