2022年8月アーカイブ

جزاء

某アラビア語-日本語辞書で、「جزاء」の複数形を「جَوَازٍ」と記してありましたが、これは誤りだと思います。

جزاء」には大きく分けて、「報償」、「報酬」、「報い」という意味と、「罰」、「罰則」、「ペナルティー」という意味があります。

特に後者の意味において、「جزاءات」という複数形が使われますので、「جزاء」の複数形は「جزاءات」となります。

جزاءات」は、「عقوبات」と同じ意味になります。

中級辞書の次期更新版で、「جزاءات」の複数形とその用例を入れておきます。

قوانين كرة القدم

某日本語-アラビア語辞書で、「バレーボールのルール」が
أصول لعبة الكرة الطائرة」と訳されていて、おやっと思いました。

「サッカーのルール」は、「قوانين كرة القدم」と表現されます。

لعبة」を入れて、「قوانين لعبة كرة القدم」とすれば、「サッカーの競技規則」と訳しておけばいいと思います。

رفاه , رفاهة , رفاهية

語根を同じくするこれら3語の違いが気になって、数人のアラビア語を母国語とする知人に尋ねみました。

今回はどうも、明確な答えが得られたという感じがありませんでしたので、これ以上の深入りは止めておこうと思います。

3語とも基本は同じ意味であるとのことで、意味としては、「豪華さ、贅沢」、「快適、安楽」、「福利、福祉、厚生、幸福な生活環境」。

عاش في رفاه」(彼は贅沢に暮らした)は、「رفاهة」、「رفاهية」を使っても同じ意味になる。

رفاهية」はよく見るしよく使う語であるが、「رفاه」や「رفاهة」は見かける頻度が少なく、ほとんど使ったことがない。
というのが概ねの回答でした。

なお、「Reverso」(https://context.reverso.net/)で調べると、

رفاه اجتماعي」は「social well-being」
رفاهة اجتماعية」は「social welfare」
رفاهية اجتماعية」は「social welfare」
と訳されています。

「welfare」が最低限の生活水準の保証を意味する救貧的な語であるのに対し、「well-being」は「welfare」よりも更に人権が尊重され自己実現が保証される幸福な状態を目指す語と言われます。

アラビア語-英語翻訳者がそういう意味合いを区別し、訳しているのかどうかは定かではありませんが、少し気に留めておいてもいいのかなと思っています。

تحية حر الصيف المتبقى

残暑お見舞い申し上げます。

かなり長期間ブログを留守してしまいました。

5月末以降、仕事の忙しさに加え、父の逝去や夏期休暇で日本へ帰国していた事情がありました。

辞書の更新やブログ発信の流れは一旦箍が外れると回復が難しくなります。年を取ってくると一層その難しさを感じます。

7月の日本は梅雨の残りで涼しい時もありましたが、総じて言えば歩き回るので暑かったです。

バーレーンへ戻り、車社会の生活とは言え、最高気温が40度近い日々の中での勤務と生活は、これまた年のせいもあり、堪えています。

前置きが長くなりましたが、ほぼ休業状態にあった辞書の更新作業を再開します。

この3ヶ月の間に、利用者の皆様から辞書データの誤りにつき様々な指摘を頂きました。この場を借り、改めて御礼申し上げます。