مكب النفايات

この表現は新聞等でよく見るので意味は理解していましたが、中級辞書に未登録であったので登録しておきました。
「廃棄物処分場」という意味です。

ここからが難しいのですが、まず、「مكب」は「リール」や「糸巻き」の意味があると一般的な辞書には書かれています。
しかし、「廃棄物の糸巻き」では理解できません。

そこで、アラビア語を母国語とする人に確認したところ、この意味での「مكب」は現在ではまず使われることはない語で、恐らく昔のベドウィンが糸を巻くために使っていたのではないかとのこと。
リールや糸巻きの意味では現在では「بكرة」が使われるのが一般的であるとのことでした。

では、「مكب النفيات」の「مكب」は何を意味するかということですが、それは「كب」という動詞が語根であり、「كب」にはいくつか意味があるが、その中で「صب」とほぼ同意の「(水を)注ぐ」という意味がある。
صب」がきちんと丁寧に注ぐのに対して「كب」は雑に注ぐという意味があり、そこから派生して、「(物を)雑に置く」という意味にもなる。それに場所を示す「م」を付けて、「雑に置く場所」という意味から、「ゴミや廃棄物を雑に捨てる場所」ということになるとの説明でした。

今回知り得たことは、なかなか興味深く、中級辞書に全て反映させておきたいと思います。