2015年4月アーカイブ

中級辞書Ver.4.78のアップロード

- アラビア語-日本語電子辞書データ 更新報告 -

書名:中級辞書Ver.4.78

録語彙数:47,800語

辞書の説明:(Ver.4.76から)新規に200語の追加、約50語の既存入力語の訂正の実施。

特記事項:特になし

زخة

زخة」はあまり見る単語ではありませんが、「زخات من المطر」のように使われることがあります。

さて、HANS WEHR等手持ちのアラビア語-英語辞書で「زخة」は「土砂降り」とか「豪雨」と訳されていましたので、本電子辞書でもそのように登録していましたが、あるアラビア語-英語の電子辞書に「霧雨」と訳されていたので疑問に思い、どっちが正しいのかアラビア語を母国語とする複数の人に確認してみました。

زخات」は、レバノン人が歌う歌の歌詞にも出てくるそうで、現代では「小雨」、「霧雨」と訳すのが適当であるとのこと。「土砂降り」や「豪雨」というのは、理由はよく分からないが、古典用法であろうというのが結論でした。

現代では、古典とは正反対の意味で使われる単語は探すと結構あるようですが、この語もそれはあてはまるようです。

次期中級辞書で、「土砂降り」、「豪雨」の訳を「まれ」扱いとして、訂正しておきます。

なお、この語の動詞である「زخ」については、現代では使われことはまずないとのことでした。

リンゴをかじる

ある辞書に、リンゴをかじるという表現として「عض التفاحة」と書いてありましたが、これは誤りのようです。

かじる(囓る)やかむ(噛む)の動詞をまとめると、以下のとおりになるのではないかと思います。

عض」は、「かむ」とか「かみつく」で、「犬がかむ」とか「犬にかみつかれる」というのがぴったりの動詞です。

قرض」は、ネズミやウサギ等の小動物が、紙や食べ物等を「かじる」というのがぴったりの動詞です。

قضم」は、少し食べる意味を表し、「リンゴをかじる」というようなときに使われるのがぴったりの動詞です。

この辺の説明が現中級辞書で不十分だったりおかしかったりするので、訂正しておきます。

なお、例えば 「قرض」には、色々なアラビア語-英語辞典に「切る」とか「渡る」などの意味もあるように書いてありますが、古語用法であり、現代ではそのような意味で使われることはないようです。

アラビア単語学習アプリ

アンドロイドのアプリの中に、日本語によるアラビア語の単語を学習するためのアプリ(ボキャブラリー・トレーナー)があるのを見つけ、無料でもあったので、思わず試してみました。

アラビア語も日本語も音声が出るのは学習上効果的だと思いますが、アプリが機械的に作られているためか、アラビア語-日本語間におかしな訳があったり、音声も入力ミスが多く、また、まず使うことのないような単語が出てきたりして、思わず笑ってしまいました。

こういうアプリを利用して本気で勉強されている人がおられるかもしれないと思うと、それはそれで少し心配になってしまいます。