عبء の対格

ある辞書で、「عبء」の対格が誤って記されているように思いながらも、それをそのまま本アラビア語-日本語辞書に登録してしまいました。ということで、中級辞書の最新版に記載されている「عبء」の格変化の説明は誤りですので、次期バージョンで訂正しておきます。

この種のハムザがらみの語形変化は大変くせ者で、Googleアラビア語で検索しても、実に沢山の誤用法が出てきます。誤りがこれほど多いのであれば、いずれ、それが正しい形として認められる時が来るようにも思ってしまいます。

さて、「عبء」の対格は、「عبئا」が正解です。
جزء」の対格は「جزءا」となりますが、両語の差異は、第2根の「ب」や「ز」が、ハムザと接続できるかどうかということで、それにより対格の形は異なるとのことです。

「アラビア語入門」(池田修著、岩波書店)のハムザの説明の項目で、「ハムザの詳細の立ち入ることは、初心者の学習を混乱させる」と書かれていますが、それはきっと中級者、上級者になっても、また、アラビア語を母国語とする人にとっても同様かと思います。

よく使われる単語の語形変化は、その都度覚えていくということに尽きるのでしょう。

しかしながら、そういう語形変化関連の文法事項はすぐに忘れてしまいますので、この辞書で常時補えるようにしていきたいと思います。