2012年11月アーカイブ

موافقة اليابان

 政治の話はここで取り上げないようにしていますが、国連総会でパレスチナのオブザーバー国家格上げを採択した採決において日本が賛成に回ったということです。

 NHKアラビア語では、
قد مررت الجمعية العامة مسودة القرار بتأييد ساحق إذ وافقت عليها مائة وثمان وثلاثون دولة من بينها اليابان
 と報じていましたが、アラブ世界に対ししっかりと広報したいと思う出来事だったように思います。

iPad mini

 以前から所持している iPod touch は小さすぎて使いづらく、妻が使っている iPad は大きすぎて重く携行には不便という中で、iPad mini の登場が気になっていました。勿論、アンドロイド系の Nexus7 等も魅力的な製品ですが、やはり従来から使用しているアプリを引き継げるというのは大きなメリットです。
 
 サウジアラビアでは、2日前の14日にJarir bookstore が iPad mini (16GBの黒色モデルのみ)を発売したので、早速お店へ。   
 さぞかし大勢の客が iPad mini を心待ちに見に来ているだろうと思ったら、店頭での展示がない!
 店員に尋ねると、Apple製品が置かれている特別の棚にひっそりと置かれていることが分かり、拍子抜け。偶々訪ねた時間が遅かったのかもしれませんが、誰にも注目されていない中、ものの5分もしないうちに mini を購入できました。

 この2日間の使い勝手は大変良好で、今後この mini であれば、常時携行の電子頭脳として重宝出来るような予感があります。但し、あくまでも、それは、「コンテンツ利用デバイス」としてと言うことであって、日頃行っている辞書作成作業をこのようなデバイスで行うのは無理があり、「コンテンツ制作デバイス」には向かないと思います。コンテンツの制作は、PCに頼るしかないのでしょう。

 ところで、私はコンテンツを作る側ですので、「アラビア語-日本語電子辞書データ」のビューワーアプリケーションを使うことがほとんどないのですが、改めて、「EBPocket」と「pdico」を比べてみると、後者は(PDICの)ジャンプ機能に対応しているので、今のところ「pdico」の方が使い勝手が良いようです。

ما بعد

 今まで、あまり注意を払わなかった表現ですが、きちんと辞書にも登録しておきたいと思います。 

 「صراعات ما بعد الثورات العربية 」のような表現をよく見ますが、何故ここに「ما 」が入っているのでしょうか?
 「صراعات بعد الثورات العربية 」とはどう違うのでしょうか?

  アラビア語を母国語とする人に確認したところ、この文章に「ما 」がないと意味が通らないとのことです。
  すなわち、「بعد 」は「~の後に」という意味ですが、それはかなり「すぐ後」、つまり、「直後に」という感覚であるのに対し、「ما بعد 」は、「直後に」ではなく、「ある程度の期間を経た後に」という意味で、更には「~の結果を踏まえた」、「~の影響による」という意味合いも含むとのことでした。

 従って、(原文の)「إدارة الصراعات ما بعد الثورات العربية 」の訳は、「アラブ革命後の紛争管理」となりますが、意味するところは、「(チュニジア、エジプト、リビア等の)いくつかのアラブ諸国での革命を経て、それら革命により引き起こされた紛争を管理すること」ということになります。

الجبل الأسود

 「その黒い山」と訳せますが、全くもってそういう意味ではありませんでした。
 国名でモンテネグロのことだそうです。
http://ar.wikipedia.org/wiki/%D8%A7%D9%84%D8%AC%D8%A8%D9%84_%D8%A7%D9%84%D8%A3%D8%B3%D9%88%D8%AF

 黒い山ではなくモンテネグロを意味する場合、上記サイトを読んで頂くと分かるように、国名ということで、女性形扱いとなります。

中級辞書Ver.4.26のアップロード

- アラビア語-日本語電子辞書データ更新報告 -
辞書名:中級辞書Ver.4.26
辞書の説明:(Ver.4.24から)新規に200語の追加、約30語の既存入力語の訂正の実施。
特記事項:特になし。

Windows 8 とアラビア語 (導入編)

 Windowsは、新しいOSがリリースされる度に、バージョンアップでは苦労させられます。
 手間なので、バージョンアップはしたくないと思いながらも、自宅に遊んでいるパソコンが1台あるので、それにWindows 8 を入れることにしました。
 導入パソコンは東芝のNB100です。OSがWindows Vistaの機種ですが、アラビア語辞書編集作業のためにWindows 7 にバージョンアップして一時期使っていました。しかしながら、キーボードが小さくて使いづらく、使用を断念したパソコンです。

 さて、この機種にWindows 8 を導入したわけですが、勿論のこと、すんなりと事が運んだわけではありません。毎度毎度、Windowsのバージョンアップって何でこんなに面倒くさいのかと思ってしまいます。
 なお、NB100の画面解像度は1024×600で、Windows 8 の解像度条件(1024×768)を満たしていないので、インストールではじかれてしまうのではないかと心配でしたが、どうにか導入できたようです。

 MS提供のWindows 8 Pro版をダウンロード購入し、インストールを開始。しかしながら、インストールがほぼ終わりかけた頃に、「Windows 8 をインストールできませんでした」というメッセージが出て、Windows 8がアンインストールされてしまう。アンインストールされたということはWindows 7 に戻ったと思ったら、動かない。Windows 7 のディスクから修復等も試したが、全く動かず。Windows 8 のダウンロードファイルをメディアに保存せずに、「すぐインスト-ル」という方式を選択したため、Windows 8 のメディアもなく再インストールも試せず、お手上げに。ほら見たことか、Windowsのバージョンアップ作業は!ということに。

 ということで、NB100をリカバリして、Windows Vistaのアップデートを全部かけ、そこにWindows 7 を入れ、これにもアップデートを全部かけ、その後再挑戦。
 長い道のりでしたが、Windows 8 の導入に成功しました。本当にやれやれ。

 まずは、アラビア語が使える環境にしないといけない訳ですが、手順はこれまでのWindows とは若干異なっています。
 コントロールパネルの「地域」→言語設定→アラビア語(サウジアラビア)を選択(国名はなんでもいい)。そうするとアラビア語の言語パックのダウンロードとインストールが始まります。OS側で言語パックを備えていないようで、言語を追加する度にダウンロードすることになるようです。
 なお、「言語のオプション」に「テキストサービス」という項目があり、
(1)厳格な末尾のyaa
(2)厳格な先頭のalef hamza
(3)厳格なtaa maruboota
のうち、デフォルトでは(1)と(3)にチェックが入っています。

 言語の切り替えは、ウインドウズキーとスペースキーを押して行います。

 Windows 8 上でPDICを走らせ、アラビア語の単語登録等を行いましたが、特に問題なく作動しています。

 以上、Windows 8 上でのアラビア語使用環境構築とPDICの作動についての簡単な報告でしたが、Windows 8 上でのアラビア語(母音符号)については、もう少し時間をかけて調べてみたいと思います。

 いずれにしても、OSの更新は手間であり、また、Windows 8 は以前のWindowsとはかなり使い勝手が変わったので、戸惑いが多かったです。シャットダウンをどうすればいいのかも分かりませんでした。なお、画面のタイルはクリックしてもパソコンが解像度条件を満たしていないということで全て動きませんでした。
 アラビア語(母音符号)で特に進展がみられないOSであれば、NB100のOSはWindows 7 に戻してしまうかもしれません。
 Windows 8 については、ネット上でいろんな意見があるようです。